【撮影紹介】民泊・ホテルの写真撮影|集客につながる写真とは?
(株)村上佑写真事務所の撮影実績紹介WORKS LOGをご覧いただき、ありがとうございます。今回は民泊・ホテルの予約サイトに掲載する写真をリニューアルし、予約率UPを目指すためにご依頼をいただきました。
今回の撮影後には、予約稼働50%から90%へUPし、1泊¥12000から¥19000への単価UPへも繋がったとオーナー様より嬉しい知らせが入りました。

せっかく魅力的な物件でも、写真次第でその良さが十分に伝わらないことがあります。今回は民泊撮影の実例をもとに、予約率アップにつながる改善ポイントをカメラマンの視点からご紹介します。

実際に予約サイトへ掲載されている写真を公開しながら、カメラマンとして気づいた点を解説します。もちろん、インテリアコーディネーターやデザイナーといった異なる専門分野の方であれば、また違った見方もあるかと思います。ここではあくまで「カメラマンとしての改善提案」としてご理解いただければ幸いです。

このブログをご覧の民泊やホテルのオーナー様、管理者様は、ぜひご自身の掲載写真と見比べてみてください。思いがけない改善のヒントや、まだ眠っている伸びしろに気づけるかもしれません。
撮影依頼内容
今回撮影させていただいたのは、沖縄市中心部にある一軒家。パークアベニューやゲート通りへ徒歩でアクセスできる、利便性の高いロケーションに位置しています。
これまで予約サイトに掲載されていた写真は、オーナー様ご自身で撮影されたもの。しかし「物件の魅力を十分に伝えきれていないのではないか」と不安を感じていらっしゃいました。

そこで今回のご依頼は、予約サイト掲載写真を一新し、物件本来の魅力を最大限に引き出すこと。より多くのゲストに選ばれる物件へと磨き上げることがミッションとなりました。
平面的な外観写真
まずは、物件の顔とも言える外観写真。ご宿泊されるお客様がまず目にする外観は、予約サイトの中でも注目する方は非常に多いと思います。

改善ポイント
- 真っすぐ過ぎるアングル
ただ単に「撮りました」と記録写真のようで平面的に見え、物件の奥行きや魅力が伝わりにくいです。少し斜めから広がりを持たせると建物の立体感が出て、奥行きも感じる写真になるのではないでしょうか。 - 木の枝が被っている
建物の上半分が木で隠れていて、物件が暗い印象。 「隠れている建物=自信がない印象」に見えてしまう可能性があります。 - 逆光気味で建物が暗い
逆光で撮影した写真なので、正面が日陰になっていて全体がくすんで見えます。建物の白・黒の壁がグレーっぽく沈んで見え、清潔感や新しさが伝わりにくいのではないでしょうか?
立体感と奥行きを感じる写真へ
外観写真は「青空+建物が明るく見える時間帯」が鉄板です。立地や周辺条件で逆光での撮影しかできない場合は、補正をして逆光を感じさせず、明るい印象を与えることが必要です。

- 時間帯を選ぶ
→ 午前〜昼間の順光で、建物がしっかり明るくなる時間に撮影。空が青いと映える。難しければ、色調補正で逆光を感じさせない写真にしました。 - アングルを工夫する
→ 斜めから撮影して建物の奥行きを意識しました。広角レンズを使用して、直線が地面と垂直になるカメラ位置を探すのがポイントです。 - 枝を避ける
→ 木で隠れない角度を選び、外観がすっきり見えるように撮影しました。
清潔感に欠け、暗い印象のリビング写真
この写真はリビングルームの写真です。「民泊の雰囲気紹介」としては最低限の情報は伝わりますが、集客用の写真としては改善点が多いです。具体的に改善ポイントは次の通りです。

改善ポイント
- 狭さを強調している
テーブルが写真の中心を占めていて、部屋の広がりが伝わらない。広角レンズで斜めから部屋全体を見せるべき。
目線の高さが中途半端
人の目線よりやや低めですが、生活感が出やすい高さ。もう少し高め(胸〜肩の位置)もしくは、低め(子供の目線)で撮ると、全体感がきれいに写る。 - 照明が暗く、陰影が強い
窓からの自然光と室内照明のバランスが悪く、空間が暗く見える。民泊では「明るく清潔感」が必須条件ではないでしょうか。 - ホワイトバランスが不自然
照明の黄色と窓光の青みが混ざっており、色味に統一感がない。 - 生活感が出すぎている
キッチンカウンターの紙類やリモコン、棚の市販品のパッケージ(ティッシュなど)がそのまま写っている。
→ 民泊写真は「滞在したい」と思わせる空間づくりが大切。不要物は撤去するか、おしゃれな小物に置き換える、写ってもバランスの良い写り方を意識しないといけません。 - 歪み補正なし
テーブルや壁のライン(直線)が傾いて見える。建築・インテリア写真では水平・垂直が命。 - 画質が平凡
スマホや簡易カメラで撮ったような質感で、プロ品質のシャープさ・コントラストが足りていません。
広々と清潔感を感じる写真へ

- 広角レンズで部屋を広く見せる
→ 入口側や斜めから撮影して「窓・テーブル・キッチン」が一度に入る構図が理想。 - 自然光を最大限活かす
→ 昼間にカーテンを開けて、必要ならレフ板やストロボで補助光。明るく爽やかに。 - 生活感を消す
→ リモコン・配線・雑多な物は撤去。小物は統一感あるものに差し替え(花瓶、カップ、観葉植物など)。 - ホワイトバランスの統一
→ 室内照明を消して自然光で撮る、または照明の色温度を調整して違和感をなくす。 - 編集で仕上げる
→ Lightroom等で明るさ・色味を補正し、白壁を清潔に見せる。

ちょっと怪しさを感じるテレビルーム
現状のままでは「普通の家のリビング」で終わってしまい、民泊の魅力(非日常感・くつろぎ感)が伝わりません。
しっかり演出すれば、 「泊まってみたい、ここで過ごしたい」 という印象に変わります。

改善ポイント
- 背中ショットで窮屈感
ソファの背もたれが大きく写りすぎていて、部屋が狭く見えます。また視線が遮られてしまう印象を与えるので、奥行きが感じられません。 - 目線の高さが中途半端
カメラ位置が中途半端で、全体がのっぺりして見えます。建築・インテリア写真は、やや高め、もしくは低めから撮影すると広がりが出る場面があります。 - 光が暗く不自然
窓はあるのに自然光をうまく使えていません。結果としてランプの光も弱く、全体が暗い印象を感じます。 - 色が沈んでいる
白い壁やカーテンがくすんで見え、清潔感が出ていません。 - カーテンの皺と閉鎖感
カーテンを閉めているので「外が見えない閉じた空間」に感じる。昼間は開けて、明るく開放的に見せましょう。カーテンを閉じていても自然光をうまく利用すれば明るい印象を与えることができます。 - 水平が微妙にズレている
テレビ台や床のラインが完全に水平でなく、少し傾いて見えます。
明るく清潔感感じるテレビルームへ

- 撮影角度を工夫
→ ソファの背中を大きく入れず、斜めからリビング全体を撮影。カメラ位置は少し高め。
(例:テーブル・ソファ・テレビが一度に見えて「広さ」を感じる構図) - 自然光を取り入れる
→ 昼間にレースカーテンを開けて、外光を入れる。部屋が一気に明るくなり、清潔感が出る。 - 後処理
→ Lightroom等で明るさ・色味を補正して、壁と床を清潔感あるトーンに仕上げる。
まとめ
今回は外観・リビングルーム・テレビルームの写真を例に挙げて改善点を整理し、実際に私が撮影した写真を掲載しました。カメラマンとしての視点のみですが、私が普段の撮影でどんなことに気を配って撮影しているのか?またそれがどのような影響があるのか?をしっかりと感じていただける内容になったのではないでしょうか?

また私自身においても、改めて理解を深めることにつながり、さらに改善できる点もはっきりと見えました。
民泊やホテルのオーナー様や管理者様ご自身の掲載写真はいかがでしょうか?「改善点ない!」と感じた方はスルー、「改善点しなきゃ!」と思った方は、ぜひプロの力に頼ってみて下さい。予約稼働数、単価ともにUPを一緒に目指しましょう。

お問い合わせは公式LINEでのみ受け付けています。まずはお気軽に無料相談だけでもOKですので、お気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。